初めてきのこ山に行く方は「きのこ山ってどんな山?」「どんな準備をすればいいの?」と考えているかもしれません。
「きのこ山」は、茨城県桜川市と石岡市にまたがる山です。付近にも同様の標高の山があり、初めて登山にチャレンジする方にもピッタリでしょう。また、関東からのアクセスも良いため、ドライブで行くのもおすすめの山です。
きのこ山は、筑波連山と呼ばれる山々のなかの一つです。筑波連山は、東京の高尾山麓を起終点とした「関東ふれあいコース」にもなっています。
この記事では、きのこ山の概要と登山時に必要な準備物や注意点を紹介しています。自分が登った山からの景色は、きっと良い思い出になるでしょう。ぜひ、最後まで読んで、参考にしてください。
きのこ山の概要
きのこ山は、茨城県桜川市と石岡市の境にある標高527.9mの山です。山頂一帯は、コナラなどの落葉樹が多くみられます。
筑波連山は、御嶽山、雨引山、燕山、加波山、丸山、足尾山、きのこ山、弁天山、筑波山の順に連なる北部の山の一つです。
きのこ山はその名の通り、きのこの生育環境に適しており「千本きのこ」「一本シメジ」「大黒シメジ」「カキシメジ」など、9月下旬から11月上旬にかけてきのこが採取できます。
また、きのこ山からは春には山桜、秋には紅葉が眺められ、山頂から見る景色は、1年中を通して違う表情を楽しめます。
きのこ山の登山ルート
きのこ山の登山ルートは、往復した距離は約4.9㎞。かかる時間は往復でおよそ3時間です。たとえば、朝8時に山麓を出発し山頂にはおよそ10時前には到着すると予想されます。
山頂からは、足尾山や加波山などが眺められ、そのまま復路をたどれば11時頃には下山できます。登山ルートは、きのこ山から足尾山や加波山にそのまま縦走(山頂から下山せず次の山へ向かうこと)も可能です。
きのこ山・足尾山・加波山を含む筑波連山山麓は、パラグライダーやハンググライダーがさかんで、飛翔基地から見える霞ケ浦は絶景です。
きのこ山がある茨城県桜川市の「桜川市観光協会公式ホームページ」を見てみると、他にもさまざまなルートがあります。興味のある方は、一度のぞいてみてはいかがでしょうか。
きのこ山の気候と適した服装
ここからは、きのこ山の気候と適した服装を紹介します。きのこ山に限らず、山に登るときは気候を調べ、体温調節がしやすい素材を選ぶことが大切です。なお、きのこ山にはテント場などの施設はありません。
気候
きのこ山の気候は、年間を通して雨量が多めです。夏の平均気温は25℃、冬の平均気温は2.4℃です。1月の最低気温は氷点下になることもあるため、冬に行く場合は防寒具が必需品になります。
年間を通じて平均13℃前後ですが、山の天気は変わりやすくなっているため、レインコートや薄い上着が必要です。(参考:桜川市の気候
服装
気候の項目でも解説したとおり、きのこ山へ行くときは着脱しやすい服装にし、汗をかいたときや肌寒いときに対応できることが大切です。
汗をかいたまま放置すると、体が冷えて体温が奪われます。体力が消耗する原因になるため注意が必要です。インナーは速乾性のあるものにし、ズボンはトレッキングパンツを着用。乾きにくい素材のものやサイズがきついものは避けてください。
スポーツタイツを着用すると、筋力のサポートができたりヒルから体を守ったりできるためオススメです。登山用の靴下や日焼け対策に帽子・手袋(または軍手)を準備してください。靴はスニーカーでも構いませんが、登山用の靴が良いでしょう。
きのこ山へのアクセス方法
きのこ山へアクセスする方法は、登山口によって変わります。また、電車では行きづらい位置にあるので、基本的には車で行く必要があります。きのこ山へは桜川筑西ICから車で20分程度で到着。きのこ山へ直接行ける登山口だけでなく、その近隣の山からの登山口も紹介しています。
きのこ山周辺の駐車場
この項目では、きのこ山周辺を車でアクセスする方法を紹介しています。登山口近くの駐車場は以下の5カ所です。
- 加波山神社駐車場
- 筑波りんりんロード真壁休憩所駐車場
- 筑波高原キャンプ場駐車場
- 痛罵山ユースホステル跡駐車場
- 軒先パーキング真壁駐車場(予約制)
それぞれ詳しく紹介します
加波山神社駐車場
加波山や足尾山の登山入口となっています。トイレは加波山神社にはありません。付近のさえなづみ神社境内にあります。
名称 | 加波山(かばさん)神社駐車場 |
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住所 | 〒300-4403 茨城県桜川市真壁町長岡 |
駐車台数・料金 | 約40台・無料 |
アクセス方法 | 北関東道桜川筑西ICから国道50号線水戸方面へ。 鍬田交差点県道41号線つくば・真壁方面へ右折約8.2㎞ 「樺穂小学校」手前交差点左折。加波山神社の案内板あり。 鳥居前に20台、カーブ先加波山普明神社前に約20台の駐車スペースがある。 |
つくばりんりんロード真壁休憩所駐車場
きのこ山や足尾山登山口があります。公衆トイレもありますよ。
名称 | つくばりんりんロード真壁休憩所駐車場 |
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住所 | 〒300-4407 茨城県桜川市真壁町古城51−7 |
駐車台数・料金 | 約20台・無料 |
アクセス方法 | 北関東道桜川筑西ICから国道50号線水戸方面へ。 鍬田交差点県道41号線つくば・真壁方面へ右折約10㎞ 古城交差点右折し「市立まかべ幼稚園」入口先T字路左折。 石材店脇に「みかげ憩いの森案内図」左折すぐ右手。 |
筑波高原キャンプ場駐車場
主に、筑波山女体山と筑波山男体山登山のために利用されている駐車場です。季節によって利用制限があるため、利用前に確認が必要です。
名称 | 筑波高原キャンプ場駐車場 |
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住所 | 〒300-4412 茨城県桜川市真壁町羽鳥1557 |
駐車台数・料金 | 約50台・無料 |
アクセス方法 | 北関東道桜川筑西ICから国道50号線水戸方面へ。 鍬田交差点県道41号線つくば・真壁方面へ右折約12.8㎞。 「筑波高原キャンプ場・永林寺」案内板のある交差点を左折。 |
筑波山ユースホステル跡駐車場
筑波山女体山・筑波山男体山の登山で使用されています。付近にトイレはありません。
名称 | 筑波山ユースホステル跡駐車場 |
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住所 | 記載なし |
駐車台数・料金 | 約25台・無料 |
アクセス方法 | 北関東道桜川筑西ICから国道50号線水戸方面へ。 鍬田交差点県道41号線つくば・真壁方面へ右折約12.8㎞。 「筑波高原キャンプ場・永林寺」案内板のある交差点を左折。 |
軒先パーキング真壁駐車場(予約制)
「軒先パーキング」で登山付近の駐車場を予約・利用する方法です。駐車場シェアリングの登録をしている駐車場が利用できます。詳しくは公式HPで確認してください。
名称 | 軒先パーキング真壁駐車場 |
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住所 | 〒300-4407 茨城県桜川市真壁町古城96 |
駐車台数・料金 | 「軒先パーキング」のアプリを利用し予約・利用ができる。 詳しくは、公式HPをご覧ください。 |
きのこ山周辺の山
先にも紹介したように、きのこ山は筑波連山の一つです。きのこ山周辺には、足尾山628m・加波山709m・筑波山877mからなる山があり、常陸三山と呼ばれています。筑波山は、日本百名山のひとつに選ばれており、常陸三山は山岳信仰の地になっています。
春には山桜が見られ、雨引山の中腹にある通称「雨引観音」は、河津桜やソメイヨシノなど約3,000本の桜が見られるでしょう。
きのこ山がある桜川市はたくさんの山があり、ハイキングコースも。なかでも、高峯登山入口から始まるコースは、紅葉や山桜が見られる観光地になっています。
登山に必要な荷物
きのこ山のような低い山でも、高い山に登るような登山用具が必要です。衣類や食べ物、あれば便利なものなどを紹介します。
両手が使えるようにリュックを準備します。薄手の上着やレインコート・軍手、汗や汚れが拭けるようにタオルもあると良いでしょう。
また、お弁当などの行動食も必要です。水分は500ミリリットルのペットボトル2本を目安に。夏場は水分不足になりやすいため多めに準備し、行動食は、チョコレートや羊かん、魚肉ソーセージやナッツ類がオススメ。
ぬれティッシュや除菌できるものがあれば便利です。ごみやぬれたものを入れられるように、ジッパー式のビニール袋があると、マスクを入れるときにも重宝します。
低山登山でも念のために保険証や救急セット・常備薬も忘れずに。ヘッドライトや笛があれば道に迷ったときに慌てず助けを求められます。日焼け止めや虫よけ、休憩用にレジャーシートや登山用座布団があると便利です。
登山時の注意点
登山やハイキングをするときは、どのような山でも危険があることを知っておくことが大切です。低い山でも道に迷うこともありますし、滑落するなど高い山同様の危険が伴います。
登山に慣れている方でも、地図を持参し確認しながら歩くようにしてください。また、登山前には家族に行先を伝え、事前にルートを確認しておくと良いかもしれません。
山に登るときは、季節を問わず日焼け対策をしておきましょう。また、山の中では思いがけない虫や生き物に遭遇することもあります。長ズボンや山岳用タイツを着用したり、虫よけスプレーを振ったりするなどの対策が必要です。
秋はスズメバチが発生しやすい時期です。スズメバチは黒いものに反応するため、黒い服は避けることをオススメします。万が一刺された場合は速やかに受診するようにしてください。
まとめ
この記事では、茨城県桜川市と石岡市の境にある「きのこ山」について紹介しました。きのこ山は、筑波連山の山々のなかの一つで、登山やハイキングルートとして多くの方が訪れています。
きのこ山の他にも、魅力的な山々が連なっており、ハンググライダーなどのスポーツも盛んです。「関東ふれあいコース」の一つにも選ばれていますので、興味のある方は一度参加してみてはいかがでしょうか。
きのこ山に登るには、さまざまなルートがあります。登山口までは車で入れるところもありますが、駐車スペースには限りがあるため、出発前には混雑具合を調べておくと良いでしょう。
山に登るときは万が一のケガのときを考えて備えておくことも大切です。しかし、山頂に立った場所からの景色を眺めれば疲れも吹き飛ぶことでしょう。ぜひ、この記事を参考にして、きのこ山の登山を楽しんでください。