赤岳には多くの登山コースがあり、初心者から上級者まで楽しめる山です。その中でもこの記事では、登山初心者におすすめの登山コースをご紹介します。
また、赤岳のアクセスや山頂の絶景もご紹介しますので、これから赤岳の登山を考えている方は必見です!
赤岳はどんな山?
赤岳は山梨県と長野県の県境に位置する八ヶ岳連峰の主峰です。
日本百名山に選定されており、標高2899mで山頂からは八ヶ岳連峰の山並み、日本アルプスの峰々、富士山、秩父山塊や浅間山の絶景を眺めることができます。
山域: 八ヶ岳連峰
都道府県: 長野県 山梨県
標高: 2,899m
2万5千図: 八ヶ岳西部・八ヶ岳東部
日本百名山を目的として八ヶ岳に登る方の中で、この赤岳を目指す方が非常に多いのです。
八ヶ岳最高峰の山
赤岳は南八ヵ岳に位置していて、八ヵ岳の主峰であり八ヵ岳最高峰の山。
赤茶けた岩肌を持つことから赤岳の名が付いたと言われています。
また、八ヶ岳連峰は岩場主体の南八ヶ岳と深い森に包まれた北八ヶ岳に分けられ、赤岳は南八ヶ岳に属しています。
山頂では北アルプス、南アルプスや富士山など360度、日本有数の山々の展望が広がっていてまさに絶景です。
縦走を楽しめる山
八ヶ岳の最高峰「赤岳」のみを目的に登るのもいいですが、八ヶ岳を堪能できる縦走にチャレンジする方も年々増加しています。
赤岳の目と鼻の先には阿弥陀岳、北に進めば横岳に次いで硫黄岳と周回がしやすくなっており、1泊2日での縦走が人気で楽しめます。
一度に複数の山を登れるので、最高の展望を視界に入れながら登山を楽しむことができます。
自分の体力と相談しながら、八ヶ岳の最高峰「赤岳」の縦走に挑戦してみてください!
初心者でも楽しめる
赤岳は初心者でも楽しめる登山として、チャレンジしている人が多くいます。
歩行時間:平均9時間
登山時期:4~11月頃
平均気温:6~10℃(6~9月)
通年営業の山小屋が多くあり、冬期もテントを持たずに登山できるので、初心者でも楽しむことができると言われています。
もちろんコースが複数あり、難易度を変えられるので初心者から上級者まで楽しめるのも赤岳の魅力。
自分自身に合った登り方で挑戦してみましょう!
赤岳へのアクセス方法
赤岳への行き方は下記2つの方法でそれぞれ解説します。
- 電車やバスなどの公共交通機関で行く方法
- 車で行く方法
公共交通機関で行く場合
電車で行く場合は「茅野駅」まで目指しましょう。
目的地である美濃戸口までは、茅野駅からバスが運行しているので、それに乗るようにしてください。
関東地方から
新宿からであれば電車で約2時間で着きます。
線:JR中央線特急あずさ
料金:片道¥5,650
参考:The Japan Alps
美濃戸口駅までの時刻表などは茅野市HPで確認してみて下さい。
一方、バスで行く場合は3.5~5時間程で新宿近辺から「美濃戸口駅」に到着できます。
料金:片道¥2,000~3,000(便により異なる)
参考:アルピコ交通株式会社、毎日アルペン号
名古屋から
名古屋からだと電車で約2時間半かかります。
線:JRしなの号 JR中央線特急あずさ
料金:片道7,230
参考:The Japan Alps
関西地方から
関西からであれば電車で約4時間かかります。
線:東海道・山陽新幹線 JRしなの号 JR中央線特急あずさ
料金:片道11,230
参考:The Japan Alps
一方、バスで行く場合は5〜7時間程で「茅野駅」に到着できます。
料金:片道¥5,610(子供は半額)
参考:アルピコ交通株式会社、毎日アルペン号
車で行く場合
車で行く場合は「美濃戸」に向かいましょう。
美濃戸には赤岳山荘とやまびこ村に1日1000円で利用可能な約140台駐車することができる有料駐車場があります。
美濃戸口のバス停前には八ヶ岳山荘など1日500円の料金で合わせて150台駐車可能です。
美濃戸口 蓼科観光駐車場 120台、 500円/日
美濃戸 やまのこ村駐車場 70台、 1000円/日
美濃戸 赤岳山荘駐車場 70台、 1000円/日
美濃戸近辺の駐車場はこれらを参考にしてみてくださいね。
赤岳登山のルートプラン
続いて、赤岳登山のルートプランをご紹介します。
まず、美濃戸口に向かうため、車や電車、バスなどの公共交通機関での行き方は以下を参考にしてください。
公共交通機関
新宿駅からJR中央本線特急で茅野駅へ。
茅野駅から美濃戸口行きのアルピコバスに乗る。(終点:美濃戸口)
所要時間は約3時間です。
車
中央自動車道小淵沢ICから八ヶ岳ラインを経由して美濃戸口へ向かいます。
ここからは登山者が歩く森のなかの未舗装道を走行します。
終点が美濃戸なので、ここの駐車場に車を停めます。
早朝の場合、駐車料金は下山時に精算可能です。
美濃戸口に着いたら、赤岳に向かいましょう。
登山口:美濃戸口
下山口:美濃戸口
高低差:1,200m
歩行時間が長いため、公共交通機関ではなくマイカーで美濃戸まで入ると1時間50分ほど歩行時間を短縮できます。
公共交通機関を利用する場合は事前に確認しておきましょう。
行者小屋からは八ヶ岳の荒々しい岩場登りが続き、高度が上がれば上がるほど素晴らしい展望が広がってきます。
赤岳山頂は岩場なので、歩き回らず少し体を休めておくのがおすすめです。
赤岳登山の詳細について
赤岳登山に向けて次の3ステップで解説します。
南沢コースに進む
美濃戸口から林道を歩いて、約1時間で美濃戸に到着。
美濃戸山荘前で柳川南沢コースと柳川北沢コースに分かれます。
南沢コース → 行者小屋を経由して赤岳に登る最短ルート
南沢コースは分岐を右に辿ります。
南沢に沿って台風などの大雨によって流された木々が散乱する河原を何度も渡り返し進んでいきます。
そして、昼でもほの暗い原生林中を30分ほど歩くと、右上に赤岳が見えてきます。
行者小屋まで急登はなく、全体として一定のペースで歩けるでしょう。
行者小屋近くになるとそれまであった南沢の水量がほとんど無くなり干上がった河原に出るので、そのまま道なりに進んでください。
そして、15分程進んでいくと行者小屋に到着します。
行者小屋の周囲は広く平坦になっていて、小屋の前にはテントサイトが広がり、多くの方が休憩地として利用しています。
昼食も用意されており、特に名物のおでんが人気です。
次に、行者小屋から赤岳山頂まで向かうルートをご紹介します。
ルートは大きく分けて2つ。
- 地蔵尾根からアプローチして稜線に乗り、赤岳天望荘を経由して山頂に行く
- 文三郎屋根から登り山頂に行く
1泊するなら、地蔵尾根からのルートがおすすめですが、時間的に早く行くことができるのは文三郎屋根です。
今回は文三郎屋根ルートで向かってみましょう。
急勾配な階段を登る
行者小屋を出てすぐ、阿弥陀岳との分岐を過ぎると、本格的な「山登り」が待っています。
20分程歩くと金網で造られた急勾配な階段が現れ、長い階段、クサリ場、最後は追い打ちをかけるような急な岩登りが待ち受けているのです。
何度も休憩しながら自分のペースで進んでいきましょう。
赤岳山頂は絶景
鎖場が連続しますが、ゆっくりと登れば安全なので、少しずつ赤岳山頂を目指しましょう。
約40分登っていけば、赤岳山頂南峰に到着です。
赤岳山頂は南峰と北峰に分かれており、南峰には赤岳神社の小社と三角点が置かれています。
山頂にはどこまでも続く雲海の上にポッカリと浮かぶ富士山、日本アルプスの峰々があり、今までの疲れを吹き飛ばす満足感を存分に感じることができるでしょう。
標高2,899mの赤岳山頂から横岳方面へ下り始めてすぐ、八ヶ岳連峰では最も高い所にある小屋「赤岳頂上山荘」があります。
そこで360°の絶景を楽しみながらランチを満喫するのがおすすめです。
山頂からの絶景を堪能したら、下山していきましょう。
急勾配の岩場なので、鎖を上手く使いながら焦らず下っていくのが安全です。
途中の分岐から文三郎尾根方面に進むと、徐々に勾配が緩やかになって樹林帯に入ります。
そこを抜ければもうすぐ行者小屋です。
赤岳山頂から行者屋根までは1時間30分程で到着します。
まとめ:初心者の方は無理せず登山を楽しみましょう!
ここまで、初心者でも楽しめる赤岳の概要、登山方法や各コースの詳細、アクセス方法、山頂の絶景などをご紹介しました。
最後にポイントをおさらいしましょう。
・日帰りコースや1泊2日などの初級~上級コースが多数ある
・八ヶ岳最高峰の山で縦走を楽しめる
美濃戸口からほど近い場所にある入浴施設「もみの湯」があるので、下山後は疲れた体を癒し心身共にリフレッシュすることもできますよ。
ぜひ、赤岳登山を堪能してみてくださいね。