「新築を建てるならビルトインガレージが欲しい」
「費用やデメリットについても知っておきたい」
ビルトインガレージは、多くの人のあこがれですが、固定資産税がどれくらいかかるのかや実例がないと建てる際に不安ですよね。
そこで今回は、ビルトインガレージのメリット・デメリットや費用面、ビルトインガレージのモデルを画像つきで解説します。
この記事を見れば、ビルトインガレージの知識や自分が建てたいビルトインガレージを細かくイメージできるので最後まで見てみてください。
ビルトインガレージのデメリット5選
ビルトインガレージは、あこがれやメリットのイメージがしやすいものの、デメリットにはどんなものがあるのかわからないですよね。
ビルトインガレージのデメリットは、大きく5つあります。
- 車のエンジン音やシャッターの開け閉めの音がうるさい
- 排気ガスが充満する
- 居住スペースが2階になり、ストレスになる
- 車の大きさが限定される
- 費用が高い
それぞれ詳しく解説と対処法を紹介します。
車のエンジン音やシャッターの開け閉めがうるさい
ビルトインガレージは車のエンジン音が響きますし、シャッターの開け閉めがうるさいです。
これは、ビルトインガレージの周りがコンクリートに囲まれており、音が反響しやすいのが原因です。
朝や日中は、多くの人が起きているので迷惑になりません。しかし、深夜に帰宅する時は、寝ている人が起きてしまう可能性があるというデメリットがあります。
対策は、ビルトインガレージと寝室をできるだけ離すことです。
ビルトインガレージと寝室を離すことで振動や音も抑えられるので、新築を建てる時は、対角線になるようにするといいです。
排気ガスが充満する
2つ目のデメリットは、排気ガスが充満することです。
排気ガスが貯まる理由は、ビルトインガレージ内が締め切った場所で、空気が外に逃げていかないからです。
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対策としては、ガレージ内に換気扇をつけることです。換気扇をつけることで、排気ガスが外に出る仕組みを作ります。ビルトインガレージに換気扇をつけると、ガレージ内でバーベキューも楽しめます。
居住スペースが2階になり、ストレスを感じることもある
あこがれのビルトインガレージですが、土地が大きくない場合リビングが2階になります。
1階がガレージなので、リビングに行くには毎日階段の昇り降りが必要です。
例えば、買い出しから帰ってきた時、荷物を2階まで運ばないといけません。1回で荷物をすべて下ろせるならいいですが、何回も階段を往復するのは面倒ですよね。
対策としては、ガレージの近くに扉や居住スペースへ繋がる階段を取り付けることです。
ガレージ内に設置することで、わざわざ玄関まで行く必要がなく家に入れます。多くの家のビルトインガレージには、ガレージ内から家に入れる扉や階段が設置されています。
車の大きさが限定される
デメリット3つ目は、車の大きさが限定されることです。
例えば、軽自動車が入るビルトインガレージを作りましたが、子供が大きくなりミニバンの購入を考えているとします。
その場合、ミニバンのサイズがビルトインガレージに入らないので、購入できないことがあります。
このような事態を防ぐため、ビルトインガレージの大きさは将来どんな車に乗るのか見越して、設計する必要があるのです。
また、設計するときは人が通れるようにしましょう。車のサイズに合わせてビルトインガレージをギリギリで作ると、車に乗り降りするときにとてもストレスがかかります。
人が通れる目安ですが、車の大きさ+0.6mの広さがあると人が通れます。
費用が高い
最後のデメリットは費用が高いことです。
ビルトインガレージは、一階部分が空洞になるので、耐震補強が必要になります。
そのため費用は、6畳の大きさで400万円が相場です。高く感じてしまいますが、地震対策と考えると仕方ありません。
ビルトインガレージのメリット5選
ビルトインガレージのデメリットを書きましたが、もちろんメリットもあります。メリットは以下の5つです。
- 車を汚れや盗難から守る
- 荷物置き場やDIYなど自分の隠れ家を作れる
- 家を広くできる
- 固定資産税を安くできる
- 小さな土地でも駐車場を設けられる
それぞれ詳しく解説します。
車の汚れや盗難から守る
1つ目のメリットは、車の汚れや盗難から守るれることです。
車は、外に置くことで汚れます。雨や黄砂などの天候によって車に汚れが溜まっていくのです。
ビルトインガレージは、天候や空気の汚れから守ることができます。
また、車を外に置くことがないので、盗難防止にもなります。シャッターを設けると、中が見えないので防犯効果も高まります。
荷物置き場やDIYなど自分の隠れ家を作れる
ビルトインガレージの使い方は、人によって様々です。
おすすめの使い方は、自分の趣味関連のもので使うことです。
例えば、DIYが好きなら工具や道具、作業台を置いたり、アウトドアが好きならチェアやバーベキューセットを置いたりしておうちキャンプが楽しめます。
普段、自分だけの時間が足りない人におすすめです。
家を広くできる
3つ目に家を広くできることです。
建築では、容積率という家の大きさを示すものがあります。
地域によって差がありますが、容積率にガレージは含まれないことがほとんどです。つまり、ガレージの面積分、家を広くできるのです。
工務店などの住宅でビルトインガレージが付いている家はどれも大きいですよね。それは、ガレージが容積率に含まれないからなのです。
固定資産税を安くできる
ビルトインガレージは、通常固定資産税の対象になります。
ただし、ビルトインガレージの床面積が家の床面積の5分の1以下になると、固定資産税が安くなるメリットがあります。
床面積は、建物全体の床面積を合わせた数値です。
例えば、3階建ての家ならビルトインガレージの床面積に対し、3階全ての床面積の合計が5分の1以下なら固定資産税が安くなります。
ビルトインガレージの費用は、高いので少しでも固定資産税を低くしたいですね。
小さな土地でも駐車場を設けられる
都市部の土地は、田舎の土地と比べ、いびつな形の土地が多いです。
都市部の売りに出ている土地は小さいこともあり、車を持っている方は自分の土地以外に、月極駐車場を契約している方もいます。
ビルトインガレージは、いびつな形の小さな土地にも、駐車場を設けられます。
最初は設置に費用がかかりますが、自分の家に車があることで盗難の心配もいりません。また、月極駐車場で相手に車を当てられる心配もなくなります。
月極駐車場の移動時間もなくなるのでメリットが多いです。
ビルトインガレージ設置の際のポイント
ここまで、ビルトインガレージのメリット・デメリットを解説しました。
しかし、ビルトインガレージを実際につけるときは何が必要なのかわからないですよね。
そこで次は、ビルトインガレージを設置するときに、どのようなポイントを押さえるといいのか解説します。
シャッターをつけるならメンテナンスしやすいものにする
シャッターのメンテナンスは必要ですが、メンテナンスをする方はほとんどいません。
シャッターの耐用年数は10〜15年ですが、メンテナンスをしてないと、サビや潤滑油の劣化などで耐用年数まで持たないことがあります。
メンテナンスしやすいシャッターとは、シャッターの継ぎ目が少ないことや凹凸が少ないものを指します。
シャッターのサビになる原因として、雨の水滴がついたまま、シャッターをしまってしまうというものがあります。
メンテナンスしやすいシャッターにすると、雨が降った後も簡単に拭き掃除できます。
また、シャッターは半年に一度中性洗剤を使って掃除すると、より長持ちします。
ビルトインガレージの中に、勝手口や階段も設けると、荷物の出し入れがラクになる
ビルトインガレージの中に、家の勝手口や階段を設けるのもオススメです。
ガレージを開けるのに、毎日外に出てシャッターを開けるのは、面倒ですよね。
ビルトインガレージ内に、家への勝手口がついていると、外に出ることなくシャッターを開けられます。
また、買い物帰りの荷物の出し入れの移動距離が少なくできるので、疲れにくいです。
家の建物面積が少ない場合は、一階のビルトインガレージと居住スペースをつなぐ階段を設置するといいです。
シャッターを電動式にすると、毎日開け閉めの苦労がなくなる
ビルトインガレージで、シャッターを導入する方も多いでしょう。しかし車に乗る際は、シャッターの開け閉めを毎回しなくてはいけないので大変です。
手動が面倒な方は、電動でシャッター開ける方法もあります。電動タイプは、リモコンで操作できるタイプもあれば、スマホで操作できるタイプもあります。
スマホで操作できるものは、家の外からシャッターの開け閉めが可能です。
例えば、家に帰って来た時、大雨が降っている状況でも車の中にいながらシャッターを開けられます。
シャッターを電動式にすることで、さらに便利になるのです。
ビルトインシャッターの種類
次に、ビルトインガレージのシャッター種類について解説します。ビルトインガレージのシャッターは種類も豊富でそれぞれにメリット・デメリットもあります。
今回紹介するシャッターの種類は以下の3つになります。
- 巻き上げ式
- オーバーズライダー式
- スイングアップ
安価なシャッターから開閉時の音が静かなもの、デザイン性に優れているシャッターもあります。
シャッターは、ビルトインガレージの印象を大きく左右するので、慎重に選んでくださいね。
巻き上げ式は、コンパクトで設置しやすい
倉庫で多くみられるタイプで、シャッターを上部のボックスに巻き込んで収納します。
巻き上げ式のメリットは、コンパクトに収まるので、ガレージ内の空間が狭くなりません。ガレージ内の空間は、暗くなるので照明もたくさん設置できます。
デメリットは、開閉時にうるさいことです。これは、手動でも電動でも同じことが起こります。
それと引き換えに、安価で設置できるのが巻き上げ式の特徴です。
オーバースライダー式は騒音を抑える効果がある
オーバースライダー式は、ガレージの天井にレールを敷き、そのレールに沿って開閉するものです。オーバースライダー式は、電動式が主流になっています。
オーバースライダー式のメリットは、シャッター開閉時の音が少ないことです。開閉音が静かなので、住宅街でも設置できますし、深夜に帰宅しても誰も起こさずにシャッターを開けられます。
デメリットは、天井にレールを敷くので、その分の空間が必要なことです。レールが通る場所には、シャッターが通るので照明を置くことができず暗くなってしまいます。
ガレージが小さく、照明が置けない場合は、ガレージに小窓を作りましょう。
外からの光で、ガレージ内が明るくなります。
スイングアップ式は利便性に優れている
スイングアップ式のシャッターは、1枚の大きな扉が上下に動きます。スイングアップ式も電動式が主流です。
メリットは、開閉スピードが速いこと。大きさにもよりますが、車一台分のビルトインガレージで約10秒です。
電動巻き上げ式は、開閉に約20秒かかるので約2倍早く動きます。開閉音も少なく、1枚の板なのでメンテナンスが簡単なのも特徴です。
デメリットは、開閉時にシャッターが少し前方に出ることです。ガレージのすぐ外が道路だったり、私有地外になってしまうと取り付けられないです。
対策は、新築設計時に土地ギリギリでビルトインガレージを設計しないことです。土地は後から広げるのが難しいので、新築設計時に大工さんと話し合いをしましょう。
ビルトインガレージでかかる費用や税金について
あこがれのビルトインガレージでも、予算をオーバーしてまで設置したくない方もいますよね。
デメリットでも触れた通り、ビルトインガレージにかかる費用は高いです。
なぜ費用が高くなるのかや税金面はどうなるのかをさらに詳しく解説します。
ビルトインガレージの費用は6畳で200〜400万かかる
まず、ビルトインガレージの費用は6畳あたりの大きさで200〜400万円かかります。価格に開きがあるのは以下の理由です。
- 棚などオプションを大工に依頼しているから
- 耐震補強が必要になるから
- シャッターの金額が高い
家の中にガレージがあるものは必ず耐震補強が必要になります。
耐震補強をしなくてはいけない原因としては、1階が骨組みだけの構造になってしまうからです。
耐震補強は耐震診断士や工務店が行い、費用は100〜150万円かかります。費用がかかるといっても、市町村によっては補助金が出ています。
地震で家が倒れてしまうのは悲しいですよね。そのため必要経費だと考えて割り切りましょう。
ほかにも、ビルトインガレージに棚や階段などを作ると高くなりますし、シャッターに高いものをつけると金額が上がります。
自分の予算内で、ビルトインガレージを設置しましょう。
延床面積が全体の5分の1なら固定資産税は安くなる
延床面積(のべゆかめんせき)とは、建物全体の合計した面積です。
例えば、3階建てで面積が50㎡の場合は、延床面積150㎡になります。つまり、ビルトインガレージの面積が30㎡以下なら、固定資産税は安くなるのです。
固定資産税の金額は、建物の評価額によって変化するのではっきりとした金額はわかりません。しかし、固定資産税だけにこだわり、ビルトインガレージを車のサイズぴったりに作ると、後悔します。
自分がなんのためにビルトインガレージが欲しいのか思い出すと、本来の目的を見失いません。
【画像あり】快適なビルトインガレージの家モデルを紹介
ここまで記事を見た方はビルトインガレージの知識がついてきたと思います。ただ「画像があった方がイメージがわきやすい」と思っている方もいますよね。
ここでは、実際にビルトインガレージを作った住人がどんなビルトインガレージにしているのか見てみましょう。
ほかにも、たくさん見たい方は「インスタグラム」で検索して新築の参考にしてくださいね。
自分の愛車をずっと見たい人は窓を設置
自分の車は、乗っているうちに愛着が湧いてきます。そんな自分の愛車は、どんな時でも眺めていると、ついつい頬がゆるみがちです。
そのため愛車が好きな人は、ビルトインガレージの勝手口に透明な窓を設置するのがおすすめです。
投稿者さんの「このシルエットが好き」というように、あなたの愛車の「ここが好き」という部分があります。自分の愛車がさらに好きになりますね。
車を止めるためだけならシャッターなしもあり
愛車が好きというわけではなく、車を止めるスペースが欲しいという方にはシャッターなしのビルトインガレージもおすすめです。
ビルトインガレージは無骨で男ならではの趣味ですが、シャッターをなくすだけで広く開放感がでます。
女性でも家がここまでおしゃれになるならビルトインガレージもありかと思います。
よく見ると、段差があり車のバックドアを開けても家にあたらない工夫がされています。
趣味道具を置くなら、スペースを確保する
投稿者のビルトインガレージには、たくさんのものがあります。子供のおもちゃに自転車、キャンプ道具、釣り道具など自分の趣味にビルトインガレージを使っています。
趣味でビルトインガレージを使う時は、画像のように棚を設置しましょう。なぜなら棚を設置することでたくさんの道具が収納できるからです。
棚は通販で買うのもいいですし、自分で作成する方もいます。ただ、道具がいっぱいで車を止められないことは避けましょう。
まとめ
今回は、ビルトインガレージのデメリットや注意点について解説しました。ビルトインガレージにはデメリットもありましたが、その分メリットも多いです。
ビルトインガレージを設置する時は、車の大きさと人が通れる分の大きさが必要になります。
車を止める以外にも、子供の遊び場やおうちキャンプもできるのでビルトインガレージは、さまざまな楽しみ方があります。
ぜひ自分だけの活用方法を見つけてみてください。