キャンプ好きとしては、自然を満喫しながらも快適なアウトドア生活をどんどん追及してしまいますよね。
カタログや雑誌をパラパラ…。
キャンピングカーの写真がふと目に入り、
「キャンピングカーで生活をしてみたいなぁ」
キャンピングカーの夢を見た心の声が漏れたことはありませんか?
そこで本記事は、キャンピングカーで生活をしたい方が夢を具体的にイメージできるように、キャンピングカーの種類から販売車、そして七つの必要な準備をご紹介します!
キャンピングカーとは?
「キャンピングカーってどんな車?」
興味を持つと、なんとなくイメージは持つもののハッキリしないものですよね。
キャンピングカーとは、車内で寝泊まり、キャンプできることを目的にした自動車です。
国土交通省の取り決め(「自動車の用途等の区分について(依命通達)」の細部取扱いについてでの3-4中キャンピング車)によると、生活に関連した大きなポイントとして
- 就寝設備があること
- 水道設備があること
- 炊事設備があること
が、上げられます。
快適に生活するためには、必要な設備ですね。
心強いことに、これらの設備を架装した自動車は販売されています。
国土交通省の「自動車の用途等の区分」に基づき、緊急車両や特殊車両などの番号に相当する「8ナンバー」(ナンバープレート地域名横の3桁のうち、左端の番号が「8」)が登録されているのです。
日本では、キャンピングカー専用の自動車が販売されていないからこそ、架装済のキャンピングカーは嬉しいですね。
キャンピングカーの種類は?
「キャンピングカーの種類」というと、いくつ思い浮かびますか?
本記事では、6種類のキャンピングカーの分け方を紹介します。
まずは、設備の持ち運び方法で2種類。
- 自走式(設備すべてを持ち運ぶ)
- 牽引式(設備を牽引して持ち運ぶ)
設備の持ち運び方法の違いで分かれていますね。
そして、架装方法で4種類。
- フルコンバージョン(通称:フルコン)
- キャブコンバージョン(通称:キャブコン)
- バンコンバージョン(通称:バンコン)
- 軽キャンピングカー(通称:軽キャン)
架装メーカーが架装する範囲とベース車によって分かれていますね。
大きく6種類を紹介してきました。
「日本でキャンピングカーを走らせるならどの種類が良いだろう?」
日本で人気のある設備の持ち運び方法は自走式。
ここからは、ご自分に合ったキャンピングカー生活のイメージがつくように、改めて自走式の架装方法による分け方を簡単にご紹介していきます。
①フルコンバージョン(通称:フルコン)
フルコンとはシャシー(車台)以外はすべてオリジナルという、フルコンバージョンモデル(全改造)のことを指します。
トラックのシャシーを流用するのが一般的ですが、バスのシャシーを流用した「バスコン」も近年人気が高まっています。
広々とした車内空間は一目瞭然。
中型車の馬力と広々とした内装の快適さから「動く別荘」と呼ばれることがあるようですよ。
②キャブコンバージョン(通称:キャブコン)
運転席以外の居住空間(キャビン)を架装メーカーが製造するキャンピングカー。
運転席以外は居住空間となっているため、マイホームを運んでいると言っても過言ではありません。
馬力も十分なため、運転面、居住面のどちらも快適と言えます。
③バンコンバージョン(通称:バンコン)
バンやワゴンなどをベースとして架装メーカーが製造するキャンピングカー。
運転面では、パワーが十分あり長距離移動も問題なく快適です。
居住面では、標準車の天井はやや低く頭が当たることがあるため試乗で確認し、ワイドタイプを検討しても良いかもしれません。
④軽キャンピングカー(通称:軽キャンパー)
軽貨物車や軽自動車をベースとして架装メーカーが製造するキャンピングカー。
コンパクトなため取り回しやすいですが、パワーが小さく程よい距離で運転します。
乗車定員は4名であることが多いですが、2人程度で移動することが多いようです。
やはり、架装メーカーの架装範囲、ベースとする自動車で分かれていましたね。
内装や間取りはベースとする自動車次第で変わるので、種類を見ているだけでも、ついつい夢が膨らんでしまうかもしれませんね。
どんなキャンピングカー?架装メーカーが実際に販売する3つの車!
ここからは、さらにイメージできるように架装メーカーが実際に販売しているキャンピングカーを三つご紹介します。
日本で人気のある種類「キャブコン」「バンコン」「軽キャンパー」を見ていきます。
①SAKURA(キャブコン)
全長5,230mm、 全幅1,990mm、 全高3,020mm。
SAKURAの架装メーカーは日本特種ボディー(NTB)、ベース車両はISUZUのキャンピングカー専用の車Be-camです。
写真はELFのハイキャブです。
ISUZU自動車が燃費、安全性を向上させた小型トラックとして有名ですね。
ご存知の方も多いかもしれませんが、Be-camは、ELFをキャンピングカー専用に改良した自動車。
キャンピングカー専用のシャーシによって、乗車定員8名の広々とした間取りが可能となっています。
画像引用元:日本特種ボディー(NTB)公式HPより
内装面は、就寝設備、水道設備、炊事設備はもちろん整っていました。
高さのある天井によって車内空間は広々とし、ソーラーパネルによる発電システムが搭載。
高級感ある内装が特徴的です。
高級感ある内装を見ていると、ユーザーの夢を実現できるように応え続けた結晶と言えそうですね。
■日本特殊ボディー(NTB)の概要■
日本特殊ボディーの事業内容は、
- キャンピングカー・特種車両 企画製造販売
- 自動車保険・メンテナンス・運送サービス
- アウトドア・レジャー関連施設運営及び物品販売
- 海外輸出入販売及び代理業務
と、特殊な車であるキャンピングカーの企画製造はもちろん。
自動車保険、メンテナンス、運送などサービスを手広くされており、ユーザー目線へのこだわりが感じられます。
名称 | 日本特殊ボディ株式会社 |
---|---|
住所 | 越谷本社工場 〒343-0802 埼玉県越谷市小曽川568番地1 (※ナビ検索の場合:越谷市小曽川560番地1) |
Tel | 048-970-1370 |
営業時間 | 9:30~18:00 |
定休日 | 営業部 第2第4火曜日 水曜日 工場 第2第4土曜日 日曜日 |
②ファイブスター(バンコン)
全長5,380mm 、全幅1,880mm 、全高2,400mm。
ファイブスターの架装メーカーはレクビィ、ベース車両はトヨタ自動車のハイエース バン。
トヨタ自動車のハイエースは、様々な仕事で送迎に使われている光景をよく見かけますね。
ファイブスターは、ハイエースをキャンピングカー専用にした車。
内装をキャンピングカーへ整えながらも、ファイブスターの乗車定員は8名で広々した間取りです。
コンパクトなボディながら、常設している2段ベッドがゆったりとした雰囲気を出し魅力的ですね。
レクビィのこだわりである機能面での、二重断熱、エンジン停止時もエアコン稼働の可能化もペット同伴に向けて実用的です。
■レクビィの概要■
事業内容は、キャンピングカーの製造、卸し、販売等となっています。
キャンピングカーを専門として力を入れられていますね。
名称 | 株式会社レクビィ |
---|---|
住所 | 〒480-1207 愛知県瀬戸市品野町3丁目3番地 |
Tel | 0561-41-3613 |
営業時間 | 9:00~18:00 |
定休日 | 日曜日、祝日 ※土曜日は不定休の為、お問い合わせ下さい |
③ルネッタ(軽キャンパー)
全長3,395mm、全幅1,475mm、全高1,910mm。
ルネッタの架装メーカーはバンテック、ベース車両はスズキ自動車エブリィ。
スズキ自動車のエブリィは軽自動車のため、ルネッタの乗車定員は4名と非常にコンパクトです。
特徴は、後部座席のダイブイン格納によるフルフラットマットでの個室空間。
ルネッタは、このコンパクトな自動車に寝台、水道設備の架装がしっかり架装されている点が魅力ですね。
■バンテックの概要■
事業内容は、キャンピングカー製造・販売、キャンピングカーパーツ輸入・販売となっており、キャンピングカーを専門に取り扱っていますね。
名称 | VANTECH株式会社 |
---|---|
住所 | 〒359-0015 埼玉県所沢市日比田95-1 |
Tel | 04-2936-6528 |
直営店 | バンテック北海道 バンテック埼玉 バンテック愛知 バンテック京都 |
営業時間 (定休日) |
10:00~18:00 (直営店の定休日は水曜日、木曜日) |
キャンピングカー生活3つの魅力!
「キャンピングカー生活」と聞くと、何を思い浮かべますか?
キャンピングカーには様々な種類があり価格もそれぞれです。
価格と機能面から人気がある「バンコン」その価格は700万円前後と言われています。
高価な買い物だからこそ、自分らしいアウトドア生活にピッタリ合うかが大事ですね。
キャンピングカー生活の魅力と言われる3ポイントに迫ります。
①自由気ままな旅を計画できる
「自由気ままな旅」と聞くと、何を思い浮かべますか?
生活できてしまうオーダーメイドした居住空間、言わばマイホームを持ち歩きます。
家族や友達、仲間、恋人、ときには一人で贅沢に持ち歩き、出発も休息も思いのまま。
共にいる人も、場所も、時間も自由ですね。
キャンピングカー生活が「メリットだなぁ」と言ってしまう瞬間は、
- 小さい子どもがいくら騒いでも大丈夫で楽な気持ちで旅ができた
- 家族と過ごせる貴重な時間が増えている実感が嬉しい
- アウトドアならではの急な天候の変化にもすぐに対応できる
- アウトドアご飯と道の駅、レストランとを選ぶことができ、自分とメンバーとの気分に合わせられる
- 温泉へ直行でき、宿泊費もかけずに済むので、準備は特に要らない
と、感じるときのようです。
予定について気の合うメンバーとすぐに相談・変更できてしまう旅路は、「自由気ままな旅」で楽しそうですね。
②ペットを同伴したまま旅ができる
「家族の一員のペットと一緒に旅がしたい」
そんな方のために、ペット専用のキャンピングカーも販売されているようです。
愛するペットと一緒に安全、安心して旅ができる工夫として、
- ファブリック(表皮)シートの傷がつきづらいレザーを使用している
- 体温調節ができるように、エンジンを停止させてもエアコンが使える
- 飛び出し防止のため、開口の広いバックドアを開けてもネットでの二重扉としている
- 室内の汚れ防止のため、ペット用のシャワーで汚れをすぐに落とすことができる
- ショート防止のため、電装庫への抜け毛の入り込み防止のフィルターを使用している
多数みられました。
体温調節から汚れ、キャンピングカーの保護まで対策がしっかりされていて、ペット専用のキャンピングカーに違いありませんね。
③安全に災害時の避難ができる
「災害のとき、家族の身を守りたいな」
そんな時にも、キャンピングカーは活躍していました。
災害時、真っ先に確保する必要があるものはライフライン。
トイレやお風呂などの水回りから、電気まで、用意された環境こそがキャンピングカーとなっています。
大希望な停電、火災、震災への強い味方です。
強い味方がそばに居てくれることほど心強いものはありませんね。
快適なキャンピングカー生活に向けた7つの準備とは?
キャンピングカーはオーダーメイドで個性を出した車。
個性の光る車は魅力的ですよね。
個性を光らせることへ集中して力を入れられるように、ここからは必要となる7つの準備について要点を押さえてご紹介します。
①快適な生活に向けた「住所」
キャンピングカーは、居住できる快適な空間であることに違いありません。
しかし、車であり住所地とはなりえないようです。
キャンピングカーのみで生活をしようと考えている人も、住所を親せきや友人などに相談して登録する必要があります。
郵便物は、もちろんその住所地へ届きます。
しっかりと相談し、同意を得ることが大事なようですね。
②快適な生活に向けた「駐車場」
キャンピングカーの場合、自動車保管場所証明(車庫証明)について要注意です。
快適な居住空間であるからこその大きさ。
大きな車体を駐車できる場所を確保する必要があります。
自宅から保管場所までの直線距離で2km圏内と定められているのです。
車中泊をよく見かける場所として、
- 高速道路のパーキングエリア
- 道の駅
- キャンプ場
などがありますが、皆さん車庫証明されている方のようです。
理由書を提出することでの特例措置もあるようですが、駐車場を確保することが先決ですね。
③快適な生活に向けた「ベッド」
キャンピングカーのベッドとしては、
- バンクベッド:運転席うえのスペースを活用したベッド
- ダイニングベッド:ダイニングのイス背もたれを倒すことでスペースを作るベッド
- 常設ダブルベッド:キャンピングカーの後方にあり、比較的厚みのあるマットレスを敷けるベッド
- ポップアップのベッド:天井部分を上向きに角度をつけ、スペースを作るベッド
などがあるようです。
マットレスのクッション性は硬めのようです。
そのため、エアマットをプラスして就寝される方も居ましたよ。
安眠枕やパジャマを限られたスペースに合わせて、いかに使うかが大事そうですね。
④快適な生活に向けた「水回り」
キャンピングカー生活での水回りである、お風呂、トイレ事情は気になりますよね。
お風呂
車内にシャワーが備えられていることは少ないので、温泉、銭湯へ向かう方が多いようです。
なかにはシャワーが備えられたキャンピングカーがあります。
メリットとしては、すぐに温水を浴びられ清潔を保てる点が喜ばれているようです。
デメリットとしては、シャワー用の水を給水、シャワー後の排水の処理が必要なため、頻繁には使っていないようでした。
清潔さは大事ですが、給水と排水の手間を考えると簡単には使えませんね。
トイレ
トイレに使用する洗浄水の作成、流した後の汚水の処理それぞれに工夫が見られました。
洗浄水に「リンス」という洗浄液を混ぜ、汚水を貯めるブラックタンクに「シャンプー」という洗浄液を入れて排泄物の分解と消臭ができるようにしています。
また、ブラックタンクの汚水処理ができる場所は「ダンプステーション」のみだそうです。
- RVパーク
- 湯YOUパーク
- くるま旅パーク
- オートキャンプ場
などに「ダンプステーション」はありますが、必ずしもあるわけではないので確認が必要です。
生活するうえで、切り離せないことなのでしっかりと確認していく必要がありますね。
⑤快適な生活に向けた「食事」
生活するうえで欠かせない食事。
食べ、飲みには「水」が欠かせません。
給水タンクの容量は10L以上からなります。
多いものでは固定タンクでの200Lの容量もみられました。
国土交通省の取り決め(「自動車の用途等の区分について(依命通達)」の細部取扱いについてでの3-4中キャンピング車)における水道設備に関して、「10L以上の水を貯水できるタンクがあり、その排水を貯水できるタンクがあること」と定義されています。
食事は、ご当地グルメ、外食を楽しまれる方が多いようです。
食材や飲料水の調達は大型スーパーでされる方が多くみられました。
食材としては、真空パックのごはん、お肉、魚、レトルト食品が現実的なようでした。
大型スーパーだと、駐車スペースが広く気が楽という方が多くみられました。
大きなキャンピングカーだからこその悩みですね。
⑥快適な生活に向けた「衣服」
キャンピングカーの衣服の収納、気になりますよね。
天井収納、ベッドした収納をうまく活用されているようです。
天井収納はイレクターパイプという棒を設置することでワイヤーネットを渡し、電車の荷物置きのようなスペースを作っていました。
ベッドした収納は衣装ケースなどを使用。
自宅でもよく行われる工夫を変わらず行うことがポイントのようでした。
スペース自体は有限なので、速乾性のある衣服を選ぶことがコツのようですよ。
⑦快適な生活に向けた「費用」
キャンピングカーは「8ナンバー」の特殊用途車両に該当しています。
費用の面で普通車と異なる点としては、大きなところで「税金」です。
自動車税は、普通車に比べ20%ほど安くなります。
しかし、2年ごと(新車の初回は3年)の自動車重量税は、自動車の「区分」、「重量」、「乗車年数」に応じて課されるため車両重量が500kg毎に税額が増します。
キャンピングカーが2500kg、13年未満であれば、41,000円となります。
普通車が1500kg以下だとすれば24,600円なので15,000円ほどの差額です。
普通車とキャンピングカーとの大きな違いとして「税金」をあげましたが、費用として考慮する点では、
- ガソリン費用
- 高速道路料金
- メンテナンス費用
- 車検費用
- 任意保険料
- 食費
などもみられました。
車生活だけでなく、居住してかかる料金をしっかりと管理する必要があるのも、長距離・長時間移動の可能性があるキャンピングカーならではと言えますね。
総括:夢のキャンピングカー生活を実現するためには
キャンピングカーで生活をしたい方が夢を具体的にイメージできるように、キャンピングカーの種類から販売車、そして七つの必要な準備をご紹介してきました。
夢のあるキャンピングカー生活だからこそ、どのような生活がしたいかを具体的にイメージして近づけられるように選び取ることが大切ですね。
本記事でご紹介した「キャンピングカー生活を実現するための7つの準備」を是非ご活用ください。