別荘をリフォームしたいと思ったときに、費用や依頼先、方法がわからないなどの不安を持つ人は多くいるでしょう。
別荘のリフォームは一般住宅のリフォームと異なる点があります。
別荘は避暑・避寒を目的に使うので、立地場所も山・高原・海の近くとさまざまです。その土地の特徴に合わせたリフォームが必要になります。
そこで本記事では、一般住宅とは違う別荘の特徴をふまえて、費用の相場・依頼先・リフォームの流れについて解説します。
ぜひ、別荘をリフォームするときの参考にしてください。
別荘のリフォームをするタイミングとは
別荘をリフォームするタイミングは、経年劣化が気になるときや別荘の雰囲気を変えたいときなどです。別荘は新築から20年経過すると老朽化します。
また、別荘の内装をリフォームして雰囲気を変えたい・水回りのアイテムを交換して使い勝手を良くしたいなどの目的でリフォームをする方もいます。
リフォームのタイミングは、人によって異なります。しかし、老朽化が目立ってきたときは、リフォームを考えてみても良いかもしれません。
リフォームとリノベーションの違い
「リフォームとリノベーションの違いがわからない」という人は多くいます。リフォームとリノベーションを同じ意味で使っている人もいるでしょう。
ここでは、混同しやすいリフォームとリノベーションの違いを解説します。
リフォーム
リフォームとは、老朽化した部分を新築同様に変えることをいいます。
たとえば、水回りの器械器具の交換や壁紙の張り替え、外装なら外壁の塗り替えや屋根の葺き替えなどです。
老朽化でマイナスになったものがゼロに戻すイメージです。リフォームすると、別荘が新築の状態に生まれ変わるでしょう。
リノベーション
リノベーションとは老朽化した別荘を新築に戻し、それに付加価値を加えることをいいます。
たとえば、間取りを変えたり冷暖房システムの変更工事をしたりするなど、大がかりなものを指します。
リノベーションは、マイナスになった部分をゼロにして、プラスαの価値を加えるのです。別荘の性能が、新築のとき以上の性能が期待できるでしょう。
別荘のリフォーム前に知っておくべきこと
別荘をリフォームする前に知っておくべきチェックポイントは、以下の2点です。
- 築年数がどれくらいか
- 別荘の近くに専門業者がいるか
それぞれの条件で、リフォームをするタイミングや費用が大きく変わってしまうかもしれません。次から詳しく紹介していきましょう。
築年数がどれくらいか
別荘の築年数が古すぎる場合、修復する部分が多くなり費用が高額になる可能性があります。
古すぎる別荘は、リフォームを繰り返さなくてはならないため、費用がもったいないと感じる方もいるかもしれません。リフォームで高額な費用がかかる場合、建て替えを検討した方が良いでしょう。
別荘の近くに業者があると、すぐに現場を見て見積もりを取ってくれるので便利です。そのため、業者が近くにある山梨や長野などに別荘を建てると、リフォームや改築がラクになります。
別荘の近くに専門業者がいるか
別荘は一般住居以上に、メンテナンスが必要です。
別荘は海の近くや高原・山間部に立地していることが多く、とくに山間部では秋になると落ち葉が敷地内を占領するくらいに落ちてきます。
落ち葉がウッドデッキや屋根に落ち放置されると、腐敗してカビが生えます。さらに時間が経つと、カビが分解され別荘の劣化が進むでしょう。
標高が高い高原では、紫外線が平地よりも強く、建物に与えるダメージも少なくありません。
また、海側の場合は、塩害のほかにも風が強く砂もたまりやすいため錆が出やすくなっています。一般住居以上にメンテナンスが必要なので、別荘の近くにあるリフォーム業者に頼むことが最適です。
八ヶ岳付近では、別荘リフォームの専門業者があるので、早急な対応が必要でも問題ございません。例えば、別荘リフォーム業者の「八ヶ岳むらはま工房」では、デッキやテラスのリフォームはもちろん、水回りの工事も可能です。
別荘をリフォームする際の流れ
リフォームをする際は次のような流れになります。
- 予算を考える
- 要望をまとめる(家族・自分)
- 業者に問い合わせる
- 現地調査・図面調査
- 見積り
- 契約
- 工事着工~完了
- 引き渡し
それぞれを解説していきます。
1.予算を考える
まずは予算を決めましょう。リフォーム業者からいろんな提案を受けます。費用が高くなりすぎないように決めておくといいです。
2.要望をまとめる(家族・自分)
家族や自分が楽しめる別荘になるように話し合いをして要望をまとめましょう。
3.業者に問い合わせる
予算が決まって要望がまとまったら、リフォーム業者に問い合わせましょう。別荘の専門業者がおすすめです。
4.現地調査・図面調査
問い合わせ後、業者が図面を確認したり、現地に行ったりします。調査に立ち会って要望を伝えましょう。
5.見積もり
調査が終わると見積りが出ます。工事の内容がどこまで入っているかを確認しえおきましょう。
6.契約
見積り後は、契約になります。
7.工事着工~完了
契約後は工事スケジュールを確認し、着工になります。
8.引き渡し
リフォーム工事が完了し、引き渡しになります。
リフォームの考えられる場所
リフォームの考えられる場所は、以下の3点です。
- 水回り
- 内装
- 断熱・耐震
上記以外にもリフォームが考える場所を、別に紹介します。
水回りや内装など部位ごとにまとめました。また、断熱・耐震性能を良くすることもリフォームには必要です。
水回り
キッチンやお風呂・洗面所・トイレなどの水回りは、生活するうえで欠かせない場所です。キレイで使い勝手の良いキッチンやお風呂があると別荘に行くのも楽しみになります。
水回りのリフォームのタイミングは、一般的に10〜20年が良いといわれています。年数が経ちすぎると見えない構造部分の劣化が進み、腐食が進んでしまうでしょう。
さらに、今は節水や節電の良い商品が出ています。別荘では一年中使わないため、光熱費があまりかからないと考えるかもしれませんが、光熱費を抑えられるリフォームを考えても良いかもしれません。
非日常を楽しみたい別荘だからこそ、お風呂をリフォームして温泉地気分になったり、キッチンリフォームをしてホームパーティーをしたりすれば、別荘での楽しみが広がります。
内装
家の雰囲気を変えるには、床・壁・ドア・窓などの内装リフォームがおすすめです。室内の壁を撤去したり間仕切りを変えたりすると、今まで使っていた部屋の雰囲気が開放的になるでしょう。
自分好みに壁のクロスを張り替えることや床のフローリングの色や素材を変えることで、別荘で過ごす時間が楽しみになるかもしれません。
内装のリフォームは、おしゃれで機能的な部屋に変えられます。
断熱・耐震
断熱性能や耐震に優れたものにリフォームしましょう。
断熱性能が優れていると、冬は暖かく夏は涼しい別荘で過ごせて省エネになります。また、日本は地震が多いため、耐震が優れたものが安心です。
そのほか
リフォームでは屋根の葺き替えや外壁の塗り替えをすると、まるで別荘を建て替えたように変化します。
また、別荘にウッドデッキを設置するのも楽しいでしょう。ウッドデッキで家族みんなでバーベキューができれば、自宅と違った時間の過ごし方もできます。
リフォームの際に必要な費用
リフォームにかかる費用は、いちばん気になる点です。
水回り・内装・断熱耐震など、3つのリフォーム箇所の費用について具体的な金額をまとめました。
予算を考えるうえでの参考にしてください。
水回り
キッチン | 60万円~300万円 |
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お風呂 | 60万円~150万円 |
トイレ | 10万円~100万円 |
洗面所 | 5万円~100万円 |
内装
壁のリフォーム | 10万円~20万円 |
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床のリフォーム | 20万円~35万円 |
間仕切りのリフォーム | 5000円~40万円 |
ドアの設置 | 6万円~22万円 |
窓の交換 | 5万円~15万円 |
断熱・耐震
断熱工事(一棟) | 300万円~600万円/一棟 |
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天井の断熱工事 | 15万円~90万円 |
屋根の断熱工事 | 40万円~250万円 |
壁の断熱工事 | 180万円~300万円 |
床の断熱工事 | 20万円~100万円 |
窓の断熱工事(サッシ交換) | 5万円~60万円(一箇所) |
耐震工事(一棟) | 100万円~450万円/一棟 |
別荘をリフォームする際の注意点
別荘をリフォームする際の注意点は、以下の4点です。
- 別荘の管理をしっかりする
- 断熱・耐震性能
- 見積もり
- 予算
注意点を理解すると、リフォームにかかる費用を抑えることが可能です。
別荘の管理をしっかりする
管理が行き届いていない別荘はリフォームの費用が高くなる傾向です。多くの方は、避暑や避寒のために別荘で過ごそうと考えています。ですから、年に数回しか訪れない方には、別荘の管理が大変になるでしょう。
住まいは人の出入りで換気され、定期的に清掃されて衛生面が保たれます。別荘では、定期的な管理が難しく、換気不足で室内にカビが生える原因になります。
また、標高の高い場所にある別荘は紫外線の影響を受けやすく、標高が1000ⅿ高くなると紫外線が10%も上がります。湿気や紫外線は、外壁の剥がれや雨漏りの原因になるでしょう。
海側の別荘は、塩害や砂の影響を受け、金属部分は錆びを生じやすい環境です。別荘のリフォーム費用を抑えるためには、別荘のある地域の特徴に合わせて、定期的な管理が必要です。
断熱性・耐震性があるかチェックする
断熱性や耐震性は必ずチェックしましょう。
月に一度や年に数か月しか利用しない別荘の場合、断熱材や耐震性能が一般住宅に比べて劣っている場合もあります。夏は涼しく冬は暖かくするためには、断熱性を良くすることが重要です。
また、地震の多い日本では、南海トラフ地震など大地震が起きることも予測されており、万が一地震が起きたときに備えて耐震基準に合った建物にしておいた方が良いでしょう。
リフォーム業者で実施している建物耐震診断を受けてみたり、各市区町村の相談窓口を利用したりして確認してください。リフォーム費用を抑えるためには断熱性・耐震性の確認が、あらかじめ必要です。
山梨や長野は別荘地なので、建物耐震診断をしてくれる業者も多くあります。
事前に明確な見積りをとる
リフォーム業者には、事前に明確な見積りを出してもらいましょう。数社から見積りを取り、かかる費用を比較することが需要です。
数社で見積りを取ることで、リフォームにかかる相場を知ることも可能です。また、自分であらかじめ調べておけば「相場より高い費用がかかっていた!」などという、後悔をすることも防げるでしょう。
相場を知ることは、費用を抑えるために必要な情報です。事前に明確な見積もりをもらったら、しっかりと費用を確認して、費用とリフォーム内容を比較して、自分の希望にあった業者を選ぶようにしてください。
予算に合わせてリフォームすることも検討する
別荘リフォームの予算に合わせて、どのような内容にできるか紹介します。
予算に合わせたリフォームを検討する上での参考にしてください。
100万円、300万円、500万円ごとに紹介します。
予算約100万円の場合 | 必要な部分のみのリフォーム ・給湯器や浴槽の交換 ・床材・クロスを張り替え など |
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予算約300万円の場合 | 別荘全体のリフォームは難しい ・水回りの設備交換 ・内装のクロス張替え ・床材の交換 など |
予算約500万円の場合 | ・水回りの設備交換 ・内装のクロス張替え ・床材の交換 ・断熱リフォーム ・ウッドデッキの追加 など |
このように、別荘全体のリフォームをするのは難しいかもしれませんが、傷みやすい水回りの改修やウッドデッキの追加ができるため、快適に過ごせる住宅に仕上げられるでしょう。
実際のリフォーム事例
どのようなリフォーム事例があるのか具体例で紹介します。
ぜひ、リフォームする際の参考にしてください。
別荘のリフォーム事例①
平均価格:約60万円~
上記の写真は、別荘の台所をリフォームした一例です。
元から使用されているキッチン扉や吊り戸棚をクリーニングし、天然木のぬくもりをそのまま使用し、使い勝手が良いようにリフォームしています。
おしゃれな流しやIHクッキングヒーターを導入するなど、安全性が高く最新の設備が整っています。
別荘のリフォーム事例②
参考価格:約550万円
元は、古い和室でしたが、手持ちのインテリアをそのままに広いリビングにリフォームしています。こちらも自然の素材をそのまま生かし、落ち着きのある空間に仕上がっています。
リビングのほか、玄関・ホール、リビング・ダイニング、キッチンのリフォームを施工しています。
まとめ:別荘専門業者にリフォームを依頼しよう
この記事では、別荘をリフォーム際に押さえておきたいポイントやリフォーム内容を紹介しました。別荘は、一般的な住宅と比べて管理方法や環境が異なります。
ですから、別荘をリフォームを考える方は、別荘のリフォームについて知識と経験が豊富な別荘専門業者に依頼することがおすすめです。
また、別荘は立地条件によって注意するべき点に特徴があり、リフォーム内容やメンテナンスも変わってきます。別荘の近くの専門業者に依頼できれば、万が一トラブルがあったときに対応してもらいやすいでしょう。
思い通りの別荘にリフォームできるように、本記事が参考になれば幸いです。